英国労働党政権は移民政策の失敗を口実にデジタルID導入を正当化　Laura Harris

U.K. Labor government uses immigration failures to justify digital ID rollout　06/08/2025 // Laura Harris

https://www.naturalnews.com/2025-06-08-uk-labor-govt-immigration-justify-digital-id.html

英国労働党政権は、1日で約1,200人の移民が英仏海峡を渡ったことを受け、激しい反発に直面している。閣僚らは、国境管理改革を直ちに実施するのではなく、移民執行を新たなデジタルIDシステムに連携させることを提案した。
イベット・クーパー[Yvette Cooper]内務大臣は、電子ビザをデジタルIDに紐付ける計画を発表した。これにより、当局は英国における個人の移動を追跡し、不法滞在者を特定して執行できるようになる。
この取り組みの中心となるのは、今夏リリース予定のデジタルIDアプリ「Gov.uk Wallet」で、2027年までに運転免許証や退役軍人カードなどの政府発行の身分証明書を単一のプラットフォームに統合する。
プライバシー擁護団体や批判者たちは、政府が移民危機を口実に、市民の自由に長期的な影響を及ぼす中央集権的な監視インフラを常態化させようとしていると主張している。
ヘリテージ党のデヴィッド・カーテン[David Kurten]党首は、デジタルIDの推進をCOVID-19ワクチン接種義務の段階的拡大に例え、任意とされていたシステムが社会への完全な参加に不可欠になることが多いと警告した。

英国労働党政権は、不法移民対策の難航を理由に、国家デジタルIDシステムの早期導入を正当化しようとしているとみられ、批判が高まっています。

ダウニング街のこの動きは、1日で約1,200人の移民がイギリス海峡を渡った記録的な週末の後に起きました。英国のジョン・ヒーリー[John Healey]国防相は最近、英国は「国境管理を失っている」と認めました。

しかし、イベット・クーパー内務大臣は、即時の運用改革や執行措置を発表する代わりに、電子ビザを新たなデジタルIDシステムに連携させる提案を議員らに提出しました。この計画により、当局は訪問者の英国への出入国を追跡し、不法滞在者を入国管理執行の対象とすることができるようになるでしょう。（関連：英国政府、今夏デジタルIDウォレットを導入予定）

「私たちは電子ビザと国境管理プロセスに連携したデジタルサービスを構築し、個人が英国に入国しているか出国しているか、ビザの有効期限が切れた時点で出国したか、あるいはオーバーステイで入国管理措置が必要かどうかを判断できるようにしたいと考えています」と、彼女は述べました。

この計画の中心となるのは、今夏にリリース予定の新しいデジタルIDアプリ「Gov.uk Wallet」です。当初は、退役軍人IDカードや運転免許証といった物理的な書類の簡素化された代替手段として売り出されました。このウォレットは、2027年までに、政府発行のすべての認証情報をスマートフォンでアクセスできる単一のプラットフォームに段階的に統合するでしょう。

このアプリは行政の近代化を目指して発表されているものの、導入のタイミングと移民問題をめぐる危機的状況との関連性が懸念材料となっています。Reclaim the Netのケン・メイコン[Ken Macon]は、英国政府が移民危機を利用して、国境管理をはるかに超える影響を持つ恒久的な中央集権型監視システムを導入しようとしていると指摘しました。

「デジタルIDを移民執行の欠陥に対する解決策として提示することで、大臣たちは当初の権限をはるかに超えたシステムを正常化してしまうリスクを負っている」と、メイコンは書きました。「国境政策とデジタルIDの拡大のこの融合は、増加する移民の到着を移民取り締まりの防衛だけでなく、恒久的なデジタルID体制への国民の支持を加速させるためにも利用するという戦略の再構築を示唆している。」

プライバシー擁護団体は、国家による権限の濫用の可能性についても警告

プライバシー擁護団体は、デジタルIDの導入に移民制度の不備が利用されていることを指摘するだけでなく、国家による権限の濫用の可能性についても国民に警告を発しています。

「デジタルIDシステムはサイバー攻撃にとって魅力的な標的であり、生体認証データの永続性は、侵害が生涯にわたる影響を及ぼす可能性があることを意味している。データ収集が標準化されると、機能の濫用[function creep]の温床となり、デジタルID本来の目的が監視や制御といった新たな領域へと徐々に拡大していく」と、メイコンは別の記事で書きました。

英国ヘリテージ党のデヴィッド・クルテン党首は、デジタルIDの推進を、パンデミック中のCOVID-19ワクチンの段階的な導入に例えました。彼は、医療従事者や高齢者から始まり、一般市民、子供、そして最終的には乳幼児へと、義務が段階的に拡大していったことを指摘しました。

各段階で、国民は、遵守すれば通常の生活に戻ることができると説明されてきました。クルテンと他の批判者たちは現在、当初はオプションとして提示されたシステムがすぐに事実上の必須要件へと進化し、時間の経過とともに個人の選択が損なわれる可能性があると警告しています。

「記事には、彼らが言うには義務化はされないと書いてありますが、おそらくこれはおとり商法でしょう。現時点では義務化はされないと言っているようですが、実際に起こっているように見えるのは、これらの制度が導入されれば、アパルトヘイト体制が生まれるということです」と、クルテンは述べました。

「デジタルIDがあれば、あらゆるものに迅速かつ容易にアクセスできます。しかし、もしあなたがデータを非公開にし、これまで通りの生活を送り、IDやデータを、何に使われるか分からない企業のアプリに載せる必要がないとしたら、あなたの生活はより困難にされます。」